学びアイテム01|しなやかな〇〇

しなやかさが未来を切り開く

現代の生命科学では、「しなやかさ」が健康維持において重要な要素の一つであることがわかってきました。例えば、丈夫でしなやかな骨は、古い骨を壊しながら新しい骨を作り続けることで維持されます。また、筋力の有無よりも、筋肉が柔らかくしなやかであることが、血流を改善し、栄養素や酸素を全身に届ける鍵となります。この「しなやかさ」は、私たちの思考や行動にも大きな影響を及ぼし、特に40代・50代のビジネスパーソンにとって、人生100年時代を迎えた今、柔軟な考え方や行動がキャリアや生活の質に大きく影響を与える重要な要素です。

経験はストレスに?

身体のしなやかさを保つためには、定期的なストレッチや運動が効果的で、日々実践されている方も多いでしょう。しかし、年齢を重ねるにつれて、疲労の蓄積により筋肉や関節が硬くなり、気づいた時には大きなダメージを負っていたとこともあります。一方で、日々の努力でしなやかさを保つことで、血流が正常に保たれ、日々の疲労も回復のスピードがスムーズに進みます。これを心や思考に置き換えると、しなやかな心や柔軟な思考を持つことは、新しいアイデアや変化に対応する余裕が生まれる環境であり、ストレスを感じている状態よりもはるかに得られるメリットが大きいと考えます。

このストレスを「経験」という視点でみると、この「経験」は、その人の大きな強みとして働く一方で、その「経験」によって固定観念に縛られ、ストレスが増幅されてしまうことがあります。そこで「経験」に捉われない、「しなやかさ」を保つことが、思考の柔軟性を高め、経験を活かしつつも変化に対応する力を持つためのアイテムとなるのです。

しなやかさを持つ、保つ

そこで、「経験」に捉われず、しなやかな思考を持ち続けることについて考えてみたいと思います。自分の考え方や行動パターンを意識的に見直すことが重要です。これはいわゆる「思考の癖」です。これまでの成功に固執せず、他者の意見に積極的に耳を傾け、新しい情報に触れて受け入れることで、固定観念を緩めていくことが求められます。日常生活の中でこれを実践するためには、「小さな変化」に特に目を向けることをおすすめします。小さな変化を見つけ、それを受け入れることで、変化に対する抵抗感を徐々に和らげることができるのです。

変化を恐れない

固まった思考は、年齢を重ねるにつれて自然と大きくなります。それをしなやかにほぐすことが、これからの人生をより豊かにするための重要な要素であることはご理解いただけたと思います。これまでの経験を大切にしつつも、柔軟な姿勢で新しい挑戦を続けることが、キャリアと人生を充実させるポイントです。心も体も「しなやかさ」を持つ環境を整えることで、学びの場も整います。そして、その環境が、新たな未来に対するあらゆる変化にも対応できる一歩となるのです。

学生時代の学びと違うもの

「学び」と聞くと、学生時代を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、社会人の「学び」で強調したいのは、学生時代とは異なり、豊富な社会経験や知識が備わっていることです。これは大きなアドバンテージですが、同時に、これらの経験や知識は固定概念となり、思考を止めてしまうリスクもあります。だからこそ、学びの機会には、学生時代のように無垢な気持ちで「しなやかに」臨むことが、今回の「学ぶためのアイテム」として重要だと考えています。