キャリア理論04|スーパーの理論.2
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「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。
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キャリア理論04|スーパーの理論.2(ライフステージ:マキシサイクル、ミニサイクル)
前回に引き続きドナルド・E・スーパーのキャリア発達理論をお届けします。今回は、ライフステージ(マキシサイクル、ミニサイクル)についてです。キャリア発達は、人生のあらゆる局面で変化し続ける一生涯のプロセスです。その「一生涯のプロセス」を理解するための鍵となるその段階ごとの特徴を知ることで、より主体的なキャリア形成のヒントを掴んでください。
スーパーって?ドナルド・E・スーパー(Donald E. Super, 1910-1994)は、アメリカ合衆国の心理学者で、キャリア発達理論の第一人者です。スーパーは、キャリア発達が一生を通じて続くプロセスであり、個人の自己概念がキャリア選択に大きな影響を与えると提唱しました。スーパーの理論は、キャリア発達をライフスパン(生涯)にわたるものとして捉え、成長、探求、確立、維持、解放の5つの段階を提唱しました。これにより、個人がどのようにキャリアを形成し、発展させていくかを理解するための枠組みを提供しています。
ライフステージの考え方:マキシサイクル
スーパーは、キャリア発達を人生の「ライフスパン(生涯)」にわたるものとして捉え、大きく5つの段階、すなわち「成長(Growth)」「探求(Exploration)」「確立(Establishment)」「維持(Maintenance)」「解放(Disengagement)」を提唱しました。これらは「マキシサイクル」と呼ばれ、人が一生を通じて経験するキャリアの大きな流れを示しています。
それぞれの段階は、年齢とともにおおよその目安がありますが、個人差が大きく、必ずしも直線的に進むわけではありません。
成長期(0~14歳頃)
自己概念が形成され始める時期。家庭や学校での経験を通して、興味や能力の芽を育みます。
探求期(15~24歳頃)
職業について具体的に考え始め、様々な情報収集や試行錯誤(アルバイト、インターンシップなど)を通じて、自分に合うキャリアを探求します。
確立期(25~44歳頃)
職業生活に本格的に入り、キャリアの基盤を築き、専門性を高めていく時期です。昇進やスキルアップを通じて、職業的な安定と成長を目指します。
維持期(45~64歳頃)
キャリアの頂点を極め、これまでの経験やスキルを活かして、その地位や専門性を維持・発展させる時期です。後進の育成なども含まれます。
解放期(65歳頃~)
引退や新たな活動への移行を考える時期。キャリアから徐々に離れる準備をしつつ、新たな役割や生きがいを見出していきます。
マキシサイクル内に起こる小さな変化や転換:ミニサイクル
人生は常に順風満帆とは限りません。転職、異動、失業、病気、あるいは新たな学習の機会など、マキシサイクルの各段階内で起こる小さな変化や転換をミニサイクルとスーパーは名付けました。例えば、職場での役割変更や新しいスキルの習得や、異業種への転職で新たなチャレンジをなどが該当します。つまり、スーパーの理論では、キャリア発達が大きなサイクル(マキシサイクル)と小さなサイクル(ミニサイクル)で進行すると示されています。このミニサイクルは、キャリアの柔軟性や再構築の可能性を示しており、現代のように変化の激しい時代においては、重要な概念と言えると考えられます。
就職活動を行う大学生の皆様に
新卒での就職は、マキシサイクルの「探求期」から「確立期」への大きな一歩です。しかし、一度決めたキャリアが一生続くとは限りません。入社後も、社内での異動や新たなプロジェクトへの参加は、まさに「ミニサイクル」の始まりと捉えられます。就職活動では、自分の強みを活かせる場を探すと同時に、入社後の学びや成長の機会を「探求」し続けられる企業を見つける視点も重要です。
転職を考えている社会人の皆様に
転職は、キャリアの「再探求」であり、新たな「確立」の機会です。特に、キャリアの「維持期」や「確立期」にいる方にとって、ミニサイクルを意識することは非常に有効です。これまでの経験を活かしつつも、新しい分野や役割への挑戦は、自己概念を再確認し、キャリアを再構築する絶好のチャンスとなります。変化を恐れず、新たな探求のサイクルに踏み出す勇気を持つことが、満足度の高いキャリア形成につながります。
Take-Home Message
前回は、自己概念がキャリア選択の土台となることをお伝えしました。自分自身を深く理解し、その軸を明確にすることが、あなたにフィットするキャリアを見つけるための力強い第一歩です。そして今回、私たちのキャリアが一生涯にわたる旅路であることを、スーパーはライフステージ(マキシサイクル)として説明しています。成長、探求、確立、維持、解放という大きな流れの中で、私たちは様々な変化を経験します。そのマキシサイクルの各段階内で起こる小さな変化や転換をミニサイクルと呼び、現代の柔軟なキャリア形成においていかに重要であるかも確認しました。自己概念という羅針盤を手に入れ、ライフステージという地図を読み解けば、わたしたちのキャリアの旅はもっと豊かになると考えます。
しかし、キャリアは仕事だけで構成されるものではありません。次回は、スーパーの理論のもう一つの重要な概念である「ライフ・キャリア・レインボー(9つの役割)」に焦点を当てます。人生における様々な役割が、わたしたちのキャリアにどう影響を与えているのか、その関係性を深く掘り下げていきます。

この記事を書いた人
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Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry
Eli Lilly Japan K.K.
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Waseda University Senior High School
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Waseda University School of Human Sciences
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