キャリアに
アイディアを
働くためのアイテム
- 1. キャリアに アイディアを
- 2. キャリア理論08|ニコルソンの理論.3(個人の発達と役割の発達)
- 2.1. 前回の振り返り:役割と自己の再設計
- 2.2. 役割の特徴とスタイル:適合とミスマッチ
- 2.2.1. 役割の特徴に合ったスタイル:新規性と裁量
- 2.2.2. 注意したい「ミスマッチ」のパターン
- 2.3. セルフチェック
- 2.3.1. 1. 個人の発達(自分を変える)に関する問い
- 2.3.2. 2. 役割の発達(役割を変える)に関する問い
- 2.4. Take-Home Message
- 3. この記事を書いた人
- 4. 会社概要-COMPANY PROFILE-
- 5. いらすとすてーしょん
「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。
挑戦し続ける力
自分だけの価値観で、豊かな人生をデザインする。
もっと自分らしく生きたい!そう思える社会、そしてより多くの人々が自分自身の人生と向き合い、より豊かな人生を送るきっかけつくりをHCCジャパンはお手伝いします。

キャリア理論08|ニコルソンの理論.3(個人の発達と役割の発達)
前回の振り返り:役割と自己の再設計
前回(ニコルソンの理論.2)では、役割移行時の4つの適応パターン(Absorption/Replication/Exploration/Determination)を紹介しました。これらのスタイルは、以下の2つの軸の組み合わせで表されます。
| 軸 | 定義 | 高い状態 | 低い状態 |
| 個人の発達(Personal Development) | 新しい役割に合わせて、自分の知識・スキル・価値観・自己像をどの程度変えるか。 | 新しいことを吸収し、自分を更新している | これまでの自分のまま臨んでいる |
| 役割の発達(Role Development) | 自分に合わせて、役割の目標・進め方・手順などをどの程度変えるか。 | 役割を自分なりに組み替えている | 与えられた役割をそのまま引き受けている |
今回は、この2軸を深掘りし、役割の特徴に合ったスタイルと、注意したいミスマッチを考えます。
役割の特徴とスタイル:適合とミスマッチ
ニコルソンは、どれか1つのスタイルが常に理想だとは考えていません。役割の「新規性(これまでとどれだけ違うか)」と「裁量(どれだけ自分で決められるか)」によって、生じやすいスタイル、求められるスタイルが変わると考えました。
役割の特徴に合ったスタイル:新規性と裁量
| 役割の特徴 | 生じやすい・求められるスタイル |
|---|---|
| 新規性:低 x 裁量:低 | Replication(これまでのやり方で対応できる) |
| 新規性:高 x 裁量:低 | Absorption(自分を変えて適応することが求められる) |
| 新規性:低 x 裁量:高 | Determination(経験を活かし役割を形づくれる) |
| 新規性:高 x 裁量:高 | Exploration(学びながら役割をつくっていく) |
注意したい「ミスマッチ」のパターン
| ミスマッチ | 起こりやすいこと | ポイント |
|---|---|---|
| 新しい要素が多い役割なのに Replication を続ける | 過去のやり方が通用せず、学習が追いつかない。 | 過去の成功体験に固執せず、学ぶべきことを洗い出す。 |
| 裁量が大きい役割なのに Absorption にとどまる | 役割を自分なりに形づくる機会を逃し、期待される役割を果たせない。 | 任されている範囲を確認し、小さな改善提案から始める。 |
| 裁量が小さい役割で Determination を押し通す | 周囲との摩擦が生じ、自分も学ぶ機会を逃す。 | 変えられる部分と受け入れる部分を見極める。 |
| 自分も役割も変える Exploration を長く続ける | 負荷が高く、疲弊や燃え尽きにつながりやすい。 | 支援を得ながら、変える範囲に優先順位をつける。 |
※この「ミスマッチ」の整理は、ニコルソンの考え方をもとにした筆者による応用です。
セルフチェック
1. 個人の発達(自分を変える)に関する問い
あなたが新しい役割に合わせて「自分をどの程度変えているか」について、以下の問いに答えてみてください。
- 新しい役割に必要な知識やスキルを、積極的に学んだり、周囲にフィードバックを求めたりしていますか?
- 新しい役割に合わせて、自分の考え方や振る舞い、「自分はこういう人間だ」という自己像を見直していますか?
- 当てはまるなら、個人の発達は高いと言えます。これまでの自分のまま臨んでいるなら、低い傾向があります。
2. 役割の発達(役割を変える)に関する問い
あなたが自分に合わせて「役割をどの程度変えているか」について、以下の問いに答えてみてください。
- 仕事の進め方や手順、優先順位を、自分の考えや強みに合わせて組み替えていますか?
- 役割の目標や範囲について、自分から提案したり、上司とすり合わせたりしていますか?
- 当てはまるなら、役割の発達は高いと言えます。与えられた役割をそのまま引き受けているなら、低い傾向があります。
| あなたの傾向 | 対応するスタイルと指針 |
|---|---|
| 個人の発達:高 x 役割の発達:高 | Exploration(探索):自分も役割も変えている状態です。大きな成長につながる一方、負荷が高くなりがちです。支援を得ながら、変える範囲に優先順位をつけましょう。 |
| 個人の発達:高 x 役割の発達:低 | Absorption(吸収):役割に合わせて自分を伸ばしている状態です。裁量のある場面では、学んだことをもとに小さな改善提案をしてみましょう。 |
| 個人の発達:低 x 役割の発達:高 | Determination(決定):経験を活かして役割を形づくっている状態です。新しい役割で学ぶべきことはないか、周囲の声を聞いて確認しましょう。 |
| 個人の発達:低 x 役割の発達:低 | Replication(再現):これまでのやり方で対応している状態です。役割が前とよく似ていれば問題ありませんが、新しい要素が多い場合は、学ぶべき点を洗い出しましょう。 |
Take-Home Message
キャリア成長の鍵は、新しい役割に合わせて「自分を変える(個人の発達)」ことと、自分に合わせて「役割を変える(役割の発達)」ことの意図的なバランスにあります。ニコルソンは、どれか1つのスタイルが常に理想だとは考えていません。大切なのは、役割の新しさ(新規性)と任されている範囲(裁量)を見立て、それに合ったスタイルをとれているかを確認することです。
転機に際しては、セルフチェックで「今の自分はどちらの軸が足りないか」「役割の特徴とスタイルがずれていないか」を確認し、自分を変える部分と役割を変える部分を意図的に選ぶことが、あなたのキャリアを能動的にデザインする鍵となります。
次回は、「キャリア理論08|ニコルソンの理論.4(セルフワークと支援戦略)」として、各軸を意図的に強化するための具体的な行動戦略と、「今の自分に必要な支援」を見立てる方法、そして就活生・成人前期・中年期別の支援事例をご紹介します。

この記事を書いた人
プロフィール
HCC Japan LLC
CEO
Waseda University in School of Human Sciences (e-school)
Human Informatics and Cognitive Sciences
Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry
Eli Lilly Japan K.K.
Sales & Marketing
Sales Manager
Sales Operator
Waseda University Senior High School
Teaching Assistant (Information Technology)
Waseda University School of Human Sciences
Teaching Assistant (Collaborative Learning and the Learning Sciences)
会社概要
-COMPANY PROFILE-
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人は歴史をつくる
いらすと
すてーしょん
“いらすとすてーしょん”は独自のタッチで描いた
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