03 |「了解しました」「承知しました」「畏まりました」の使い分けで変わる相手の印象

「承知しました」の使い方

「承知しました」は、ビジネスシーンで最も多く使われる言葉の一つです。「知る」という意味を持つ「承知」には、「しっかりと理解しました」というニュアンスが含まれており、目上の人や取引先の方にも使える丁寧な表現です。一般的に、上司やクライアントに対して何か指示や依頼を受けた際に使うと、きちんとした印象を与えることができます。少し硬い表現になるので、プライベートなシーンでは使わない方が自然ですが、ビジネスの場では非常に汎用性が高く、多くの場面で好まれる表現のひとつです。

「畏まりました」の使い方

「畏まりました」は、「畏（かしこ）まる」という言葉から来ており、非常に丁寧な表現です。特に相手に敬意を表す意味が強く、主にサービス業や接客業のシーンで使われることが多いです。お客様対応など、特別な配慮が必要な場面や、非常にフォーマルなビジネスの場面で使用されると効果的です。ただし、あまりに頻繁に使うと堅苦しい印象を与えてしまうことがあります。

こんな場面では?

社内と外部での使い分けとして、社内では、上司や先輩に対して「了解しました」や「畏まりました」を使うことが一般的です。「了解しました」は、ビジネスの場では丁寧で適切な言葉とされていますが、上司や先輩に対しては「承知しました」や「畏まりました」といった表現の方がより丁寧です。また、同僚や部下との日常的なやり取りでは「了解です」や「わかりました」といった少しカジュアルな言い方が受け入れられることが多いです。社内でも状況や相手に応じて使い分けることで、信頼関係の維持・強化に繋がります。

外部の取引先や顧客に対しては、さらに丁寧な言葉遣いが求められます。ここで「了解しました」よりも、「承知しました」や「畏まりました」を使用することが推奨されます。特に「畏まりました」は、丁寧さを最大限に示す表現であり、目上の方や重要な取引先への返答として適切です。一方で、相手との距離感やその場のフォーマリティに見合った言葉を選ぶことも大切です。

Take - Home Message

コミュニケーションは、単に情報を伝えるだけでなく、相手との関係を構築し、信頼を深めるための行為です。そのため、言葉遣いの選択は、コミュニケーションの質を大きく左右する要素の一つです。たとえば、「了解しました」「承知しました」「畏まりました」といった、似た意味を持つ言葉でも、相手や状況によって適切な表現は異なります。どの言葉を選ぶかによって、相手が感じる敬意のレベルが変わり、それが結果として信頼関係に影響を与えるのです。

そしてマナーは、相手を尊重し、適切な態度で接するためのルールや習慣であり、言葉遣いもその一部です。特にビジネスシーンでは「了解しました」と「承知しました」のような微妙な表現の違いが重要になります。また「畏まりました」のような最上級の敬語は、相手に対する最大限の敬意を示すために用いることが推奨されます。これらはビジネスマナーの基本であり、社会的なルールに則った適切な行動と言えます。

HCCジャパンが提案する「コミュマー（Communimare）」の考え方は、コミュニケーションとマナーの融合を通じて、相手との信頼関係を深めることを目的としています。「了解しました」「承知しました」「畏まりました」といった言葉の使い分けは、単なる言葉の選び方の問題だけではありません。それは、相手への敬意や関係性の距離感を見極める力、さらにはその場の雰囲気を読み取る力を必要とする高度なコミュニケーションスキルです。今回のコミュマーである「了解しました」「承知しました」「畏まりました」の使い分けを通じて、あなたの仕事や生活がより豊かで、充実したものになることを願っています。