キャリア理論03|ホランドの理論.4

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「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。

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キャリア理論03|ホランドの理論.4(プレディガーのワーク・タスク)

ホランドって

前回は、ホランドの理論.3として、5つの概念をご紹介しました。今回はホランドの理論.4として、ホランドのキャリア理論を発展させたプレディガーの「ワーク・タスク : Work-Task」をお届けします。

John L. Holland(1919-2008)は、アメリカ合衆国の心理学者でした。第二次世界大戦での様々な経験から、個人の性格特性と仕事の種類の間に関連性があることに気づきました。その後、復員兵の職業指導に携わる中で、この考えを深め、独自のキャリア理論を構築しました。彼は、個人の性格特性と働く環境との適合性が職業選択やキャリアの満足度に大きく影響するという考えに基づき、人の性格特性と働く環境をそれぞれ6つのタイプに分類し、それらを六角形に配置したモデルを提唱しました。

Dale J Prediger(1934-2019)は、主に教育と職業の成功を支援するためのソリューションを提供するAmerican College Testing(ACT)の在職中に、ビジネスパーソンが自分のキャリアをより効果的に計画し、適切な職業選択をするためのキャリア関連の興味と能力の尺度キャリアプランニングサービス大学専攻分野マップ仕事の世界マップなどの開発を指揮しました。その中でも、ホランドのキャリア理論である6角形モデルに基づいて、4つのワークタスクディメンションを提唱しました。

ホランドの理論の復習

ホランドの理論は、個人の性格特性と働く環境の適合性が、職業選択やキャリアの満足度に大きく影響するという考えに基づいています。

つまり、「自分に合った仕事ってなんだろう?」を解決する一つのアイテムである自分に合った仕事を見つけるための羅針盤です。

ホランドのキャリア理論を理解するために、RIASECモデルスリーレターコード、そして5つの概念をお届けしました。

ワーク・タスク (Prediger)

ワーク・タスクを提唱したプレディガーは、ホランドのキャリア理論研究の第一人者でした。そしてそのホランドの6つのタイプ(RIASEC)をさらに発展させ、4つのワークタスクディメンションを提唱しました。

ホランドの6つのタイプ(現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、習慣的)に基づいて、プレディガーは「データ対アイディア」と「モノ対ヒト」という2つの二極的なディメンションを導入します。これがワーク・タスクです。このディメンションは、職業選択やキャリアプランニングの際に、個人の興味や能力をより具体的に分析するために使用されます

では、ホランドの6つのタイプに、プレディガーのワーク・タスクを重ねてみます

データ :Data 対 アイディア :Idea

データ:事実や記録、ファイル、数字、規則的な手順を扱う活動

解説:データを扱う職業は、正確さ、分析力、細部への注意が求められます。例えば、経理やデータアナリストは、数値や事実を正確に処理し、分析する能力が重要です。例えば、経理職では、毎日の取引を記録し、財務報告書を作成するために、正確なデータ入力と分析が必要です。

例:経理、データアナリスト、研究者、統計学者など。これらの職業は、情報の収集、整理、分析、評価、および管理に関連しています。

アイディア:抽象的概念、理論、知識、洞察など何かを新しい方法で表現することを扱う活動

解説:アイディアを扱う職業は、創造性、革新性、問題解決能力が求められます。例えば、デザイナーや発明家は、新しいコンセプトや製品を考案し、実現する能力が重要です。デザイナーは、クライアントの要望に応じて新しいデザインを考え、視覚的に魅力的な作品を作り上げます。

例:デザイナー、発明家、ライター、エンジニア、アーティストなど。これらの職業は、創造性、問題解決、新しい概念や方法の開発に関連しています。

モノ :Materials 対 ヒト :People

モノ:機械、メカニズム、材料、道具、物理的・生物学的プロセスなどを扱う活動

解説:モノを扱う職業は、技術的なスキル、手先の器用さ、物理的な作業能力が求められます。例えば、エンジニアや整備士は、機械やツールを操作し、修理やメンテナンスを行う能力が重要です。整備士は、自動車のエンジンや機械部品を点検し、修理するために、技術的な知識と手先の器用さが必要です。

例:エンジニア、整備士、電気技師、大工、農家など。これらの職業は、機械やツール、物理的なオブジェクトの操作、構築、修理、および制御に関連しています。

ヒト:人の援助、知識を伝える、奉仕する、説得する、もてなす、励ます、指導するなどの活動

解説:ヒトを扱う職業は、コミュニケーション能力、共感力、対人スキルが求められます。例えば、教師やカウンセラーは、他者と効果的にコミュニケーションを取り、支援する能力が重要です。教師は、生徒に知識を伝え、学習をサポートするために、効果的なコミュニケーションと指導スキルが必要です。

例:教師、カウンセラー、医療従事者、営業職、マネージャーなど。これらの職業は、他者との対話、教育、支援、調整、および指導に関連しています。

プレディガーのワーク・タスクを理解することで

ホランドのキャリア理論を発展させたプレディガーのワークタスクディメンションを理解することで、自分の興味や能力に合った職業を見つけやすくなります。そして、キャリアプランニングの際には、自分がどのディメンションに強みを持っているかを考え、それに基づいて職業選択を行うことで、仕事内容をより具体的にイメージし、自分の興味や適性に合った職業を見つけやすくなります。

ここまで、ホランド理論.4として「プレディガーのワーク・タスク」について、ご紹介しました。次回は、スーパーの理論をスタートします。スーパーは、個人が意思決定を行うことに着目した職業キャリア発達理論を展開しました。スーパーの理論.1は「自己概念」についてお届けします。

この記事を書いた人

プロフィール

March 1996

Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry

April 1996〜March 2022

Eli Lilly Japan K.K. 

Sales & Marketing
Sales Manager
Sales Operator

May 2022~

HCC Japan LLC

CEO

April 2023~

Waseda University in School of Human Sciences (e-school)

Human Informatics and Cognitive Sciences

October 2023~

Waseda University Senior High School

Teaching Assistant (Information Technology)

会社概要
-COMPANY PROFILE-

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