キャリア理論04|スーパーの理論.1
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「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。
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キャリア理論04|スーパーの理論.1(自己概念とキャリア選択)
スーパーって?
ドナルド・E・スーパー(Donald E. Super, 1910-1994)は、アメリカ合衆国の心理学者で、キャリア発達理論の第一人者です。スーパーは、キャリア発達が一生を通じて続くプロセスであり、個人の自己概念がキャリア選択に大きな影響を与えると提唱しました。
スーパーの理論は、キャリア発達をライフスパン(生涯)にわたるものとして捉え、成長、探求、確立、維持、解放の5つの段階を提唱しました。これにより、個人がどのようにキャリアを形成し、発展させていくかを理解するための枠組みを提供しています。
自己概念とキャリア選択
スーパーの理論で核となるのが、自己概念です。自己概念とは、私たちが自分自身について抱いている認識やイメージのことで、これには個人の価値観、興味、能力、目標などが含まれます。
自己概念はこうして形成される
自己概念は、幼少期から青年期にかけての様々な経験や環境の影響を受けて形成されます。家庭、学校、友人関係、そして社会からの期待などが複雑に絡み合い、自分という人間像を形作っていきます。この自己概念が明確であればあるほど、私たちは自分にアジャストしたキャリアを選びやすくなります。
キャリア選択への影響
自己概念がはっきりしていると、キャリア選択において「自分に合う職業は何か」が見つけやすくなります。たとえば、「私はクリエイティブな能力がある」と認識している人なら、デザインやアートの分野に自然と惹かれるでしょう。
反対に、自己概念が曖昧だと、「自分は何がしたいんだろう」「どんな仕事が向いているんだろう」と迷いや不安を感じやすくなります。これは、自分自身がどんな人間で、何を求めているのかが不明瞭であることを示唆しています。
就職活動を行う大学生の皆様に
日本の大学生にとって、就職活動はまさに自己概念を明確にする絶好の機会です。表面的な企業研究だけでなく、徹底した自己分析を通じて、自分の強みや興味、価値観を再確認することがとても重要です。それに基づいて企業や職種を選べば、入社後のミスマッチも減らせるはずです。自己概念が明確なら、面接やエントリーシートであなた自身を効果的にアピールすることも、より可能になるはずです。
一方で、スーパーの理論では個人の自己概念と職業との適合を重視しますが、日本の新卒採用においては、個人の適性や志向よりも、企業文化や組織風土への「適合性(フィット)」が重視される傾向が強いケースがあります。これにより、自己概念を最大限に活かすよりも、組織に合わせる形でキャリアが形成されてしまう可能性も考えられますので、この点を意識をすることをお勧めします。
転職を考えている社会人の皆様に
転職を考えている社会人の方にとっても、自己概念の再確認は欠かせません。これまでの職場で得た経験を振り返り、「自分はどんな時にやりがいを感じたか」「どんな能力が伸びたか」「次に何を追求したいか」を深く考えることで、次のキャリアステップがより明確になります。自己概念がはっきりしていれば、転職活動においても自信を持って自分を売り込むことが、より可能になるはずです。
一方で、日本の企業文化では、一度築いたキャリア(確立された自己概念)を長く「維持」することが美徳とされる傾向がまだ強く残っています。スーパーの理論は、必要に応じたキャリアの再編成を許容しますが、転職、特に異業種や異職種への挑戦は、これまでの「確立」を一度手放すことになるため、社会的な障壁や評価の難しさに直面することがあります。これにより、自己概念の変化や成長をキャリアチェンジに結びつけにくい場合があります。
Take-Home Message
スーパーのキャリア発達理論は、自己概念がキャリア選択において重要な役割を果たすことを示しています。自己概念を明確にすることで、自分に合ったキャリアを選び、満足度の高い職業生活を送ることができます。就職活動や転職を考えている皆さんは、ぜひ今回の内容を参考に、徹底的な自己分析を通じて自己概念を明確にしてみてください。それが、あなたにとって最適なキャリアパスを見つけるための力強い第一歩となるはずです。
しかし、自己概念を明確にすることは、あくまでキャリア選択の始まりにすぎません。キャリア発達は、人生のあらゆる局面で変化し続ける一生涯のプロセスです。そこで、この「一生涯のプロセス」を理解するための鍵となる、スーパーの理論の「ライフステージ(マキシサイクル、ミニサイクル)」について次回は、詳しく掘り下げていきます。キャリア発達の各段階を学ぶことで、あなたの長期的なキャリアプランを立てるための、新たなヒントにつなげてください。

この記事を書いた人
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CEO
Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry
Eli Lilly Japan K.K.
Sales & Marketing
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Sales Operator
Waseda University in School of Human Sciences (e-school)
Human Informatics and Cognitive Sciences
Waseda University Senior High School
Teaching Assistant (Information Technology)
Waseda University School of Human Sciences
Teaching Assistant (Collaborative Learning and the Learning Sciences)
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