キャリア理論09|シュロスバーグの理論.2

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「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。

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Information

「キャリア理論09」では、ナンシー・K・シュロスバーグ(Nancy K. Schlossberg)の理論(4Sモデル)を通じて、人生の転機を乗り越えるための4つの資源(Situation・Self・Support・Strategies)に焦点を当て、キャリア選択や適応を支える実践的な方法を探ります。

キャリア理論09|シュロスバーグの理論.2(状況と自己-転機の文脈と自分の資源を見立てる-)

前回の振り返り

前回(シュロスバーグの理論.1)では、転機には「予期されたもの」「予期せぬもの」「非イベント(期待外れ)」の3種類があることを確認しました。そしてシュロスバーグは、これらの出来事そのものよりも、「本人がそれをどう捉え、どのような資源(リソース)を持って対処するか」が重要であると説きました。

今回は、その対処のための武器である「4Sモデル」のうち、現状を把握するための基礎となる「状況(Situation)」と「自己(Self)」の2つを深く点検します。

状況(Situation):転機の背景を客観的に整理する

同じ「異動」や「転職」であっても、その背景にある文脈によって、必要なエネルギーは全く異なります。以下の5つの視点で「状況」を点検してみましょう。

  • 原因
    その転機は何によって引き起こされたか?(自発的か、強制的か)
  • タイミング
    今の自分にとって、この時期の変化は適切か?(「今でなければよかったのに」と感じるか)
  • コントロール感
    自分で状況をコントロールできる範囲はどれくらいか?
  • 役割の変化
    この転機によって、あなたの生活習慣や「肩書き」はどう変わるか?
  • 期間
    この状況は一時的なものか、それとも永続的なものか?
Success

踏み込みポイント
「自分でコントロールできないこと」が多いほどストレスは高まります。まずは「何が変えられて、何が変えられないか」を境界線で分けることが、冷静さを取り戻す第一歩です。

自己(Self):自分の「心理的体力」を評価する

「自己」のリソースとは、変化に立ち向かうためにあなたが内側に持っている資質のことです。

心理的資源:

  • レジリエンス(回復力)
    困難に直面したとき、しなやかに立ち直る力があるか。
  • 自己効力感
    「自分はこの状況を何とかできる」と信じられるか。

人口統計的な特性: 年齢、健康状態、経済状況など、変化を支える基礎的な条件。

過去の経験: 以前、似たような転機をどう乗り越えたか? その時に役立った自分の強みは何か?

2つのリソースの相乗効果

シュロスバーグは、「状況(Situation)」が厳しくても、「自己(Self)」のリソースを再確認することで、転機の意味を書き換えられると考えました。たとえば、「予期せぬ異動(厳しい状況)」であっても、「過去の未知の環境での成功体験(自己のリソース)」を思い出すことができれば、不安を「新しい挑戦」へとリフレーミング(意味づけの変更)することが可能になります。

Take-Home Message

「状況を嘆く前に、自分がすでに持っている『目に見えない資産』を数えよう」

転機に圧倒されているとき、私たちは「状況の悪さ」ばかりに目が向きがちです。しかし、あなたの中にはこれまでの人生で磨いてきた「価値観」や「乗り越えてきた経験」という強力な資産が眠っています。現状を客観的に評価し、自分の内なる強みを再確認することが、転機を乗り越えるための「最初のチェックポイント」となります。

Success

セルフワーク
現在の転機における「状況」と「自己」を点数をつけることで見える化を促します

1. 状況(Situation)
今の転機をどの程度コントロールできていると感じますか?(1点:全くできない ~ 10点:完全にできる)
2. 自己(Self)
これまでの経験や強みを活かせるとどの程度信じられますか?(1点:全く自信がない ~ 10点:確信がある)

 解説

  • 「状況(Situation)」のスコアが低い場合
    もしコントロール感が低く、自分ではどうにもできない「状況の荒波」の中にいるのなら、今は無理に状況を変えようとせず、「今はこういう時期なのだ」と一旦現状を受け入れること(受容)が、心のエネルギーを浪費しないための賢明な戦略になります。
  • 「自己(Self)」のスコアが低い場合
    もし自分を信じる力が弱まっているのなら、今は「これからどうするか」を考える前に、「これまで自分はどう乗り越えてきたか」という根拠(資産)を再発見することが必要です。過去の小さな成功体験や、大切にしてきた価値観を書き出し、自分の内側にあるリソースを再確認してみましょう。
  • どちらも低いと感じる場合
    焦る必要はありません。今はまだ、4Sモデルの残りの2つ、「Support(支援)」と「Strategies(戦略)」を点検する準備段階にいます。一人で抱え込まず、外部のリソースを頼る準備を始めましょう。

 問いかけ
 あなたのスコアは、あなたに「今は耐える時」だと教えていますか? それとも「自分の力を思い出す時」だと教えていますか?

次回は、「キャリア理論09|シュロスバーグの理論.3(支援-支援ネットワークをどう活用するか-)として、4Sの3つ目、孤立を防ぎ変化を支える周囲のサポートリソースについて深掘りします。

この記事を書いた人

プロフィール

May 2022~

HCC Japan LLC

CEO

April 2023~

Waseda University in School of Human Sciences (e-school)

Human Informatics and Cognitive Sciences

March 1996

Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry

April 1996〜March 2022

Eli Lilly Japan K.K. 

Sales & Marketing
Sales Manager
Sales Operator

October 2023~February 2025

Waseda University Senior High School

Teaching Assistant (Information Technology)

April 2025~ July 2025

Waseda University School of Human Sciences

Teaching Assistant (Collaborative Learning and the Learning Sciences)

会社概要
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