キャリア理論13|転機とキャリア(v2).3

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「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。

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自分だけの価値観で、豊かな人生をデザインする。

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Information

転機とキャリア v2 ― ノゾミさんの物語 ―

サビカス&ハンセンの理論を実践に

ここまで私たちは、
サビカスの理論から「人生を物語として読み解く視点」を、
「人生全体を統合して設計する視点」を、ハンセンの理論から
9週にわたって丁寧に学んできました。

物語の意味づけ。
役割の再配置。
調和という考え方。
そして、完成させるのではなく、編み直し続けるという生き方。

これらの理論が共通して伝えているのは、
キャリアとは「正解に辿り着く道」ではなく、
転機ごとに、意味と配置を更新し続けるプロセスであるということです。

では、
それは実際の人生の中では、
どのように立ち上がるのでしょうか。

ノゾミさんの人生から、理論を読み直す

ここからは、ひとりの女性の人生を通して、
これまで学んできた理論を 「そこにある現実」 として読み解いていきます。

主人公は、ノゾミさん(仮名)。57歳。

仕事も家庭も、決して投げ出さず…(続きは左の▶️で展開してください)

「ちゃんとやってきた」人生を歩んできた人です。

大きな失敗があったわけではありません。
劇的な挫折があったわけでもありません。

それでも、人生の後半に差しかかった今、
彼女はふとした日常の中で、
「うまく言葉にできないまま、引っかかり続ける感覚」に出会います。

それは「危機」なのでしょうか。
それとも「行き止まり」なのでしょうか。

この物語が描くのは、
壊れた人生の再生ではありません。

むしろ、
これまでの生き方が、次の章を求め始めた瞬間です。

サビカスの視点で、
ノゾミさんの人生の物語を読み直し、

ハンセンの視点で、
人生全体の配置を眺め直しながら、

「転機」とは何か、
そして「これからをどう生きるか」を考えていきます。

この物語は、特別な誰かの話ではありません。
読者であるあなた自身の人生とも、
どこかで静かに重なるはずです。

キャリア理論13|転機とキャリア(v2)は、

ノゾミさんの人生の「再編集」を辿りながら、

私たち自身のキャリアの転機を見つめ直す4週間のシリーズです。

転機は「出来事」ではなく「意味づけ」

― ノゾミさんの物語の断片をひらく ―

Session
1

キャリアは一度きりの物語ではない

― 人生を「再編集」するという視点 ―

Session
2

再編集が生む「選び直し」と「踏み出し」

― ノゾミさんの現在地 ―

Session
3

あなたの人生は、いまどこを再編集できるか

― ノゾミさんの物語から、私たちへ ―

Session
4

人生には、
あとから振り返ったときに
「意味を持ちはじめる出来事」があります。

このシリーズでは、
57歳の女性・ノゾミさんの人生を手がかりに、
キャリアの転機を「再編集」する4週間を辿っていきます。

まず、この4週間をともに辿る主人公を紹介します。

ノゾミさん(仮名)
年齢: 57歳
居住地: 東京都下
勤務地:在宅勤務と都内出勤のハイブリッド

家族構成:
夫(60歳・定年退職後、再雇用で勤務)
長女(28歳・独立)
次女(22歳・同居 / 今春大学卒業、社会人1年目)

実母は他界
実父および夫の両親はいずれも80歳代

Session3|再編集が生む「選び直し」と「踏み出し」

ノゾミさんは、自分の人生を「一度きりの物語」としてではなく、語り直し、再編集できるものとして捉え始めています。

ノゾミさん

再編集とは、「過去を否定することでも、未来を決め打ちすることでもない。」そう分かってきました。

では、その再編集は、
現実の中で、ノゾミさんの立ち方をどう変え始めているのでしょうか。

大きくは変わっていない。けれど、同じではない

ノゾミさんの生活は、
見た目には、ほとんど変わっていません。

仕事は続いています。
家庭も、これまで通りあります。
転職をしたわけでも、
肩書きを変えたわけでもありません。

それでも、ノゾミさんはこう話します。

「前より、急いで答えを出そうとしなくなりました」

変わったのは、
何をするかではなく、
「どう構えるか」でした。



選び直しとは、やり直すことではない

ノゾミさんの現在地で起きている変化は、
転職や大きな決断といった、
はっきりしたものではありません。

仕事も家庭も、
見た目にはこれまでと大きく変わっていない。

それでも、
自分の関わり方を、少しずつ問い直し始めていました。

この、目立たない変化を、
ここでは「選び直し」とします。

ここで言う「選び直し」とは、
過去の選択を否定することではありません。

ノゾミさんは、
これまでの仕事や家庭の在り方を、
「間違っていた」とは考えていません。

ただ、これまで一続きに見えていたものを、
いまの地点から、少しずつ分けて捉え直し始めています。

これは、いまも続けたいことなのか。
これは、役割として引き受けてきたことなのか。
これからも、同じ形で担い続けたいことなのか。

「続ける/やめる」という二択ではなく、
関わり方を選び直すという感覚です。


踏み出しは、目立たない形で始まる

ノゾミさんの現在地に現れている変化は、
周囲から見て分かるような行動ではありません。

転職をしたわけでも、
新しい肩書きを手に入れたわけでもない。
生活の輪郭は、これまでとほとんど変わっていません。

それでも、
日々の中での振る舞いが、
少しずつ変わり始めていました。

この、ささやかな変化を、
ここでは「踏み出し」とします。

ここで言う「踏み出し」とは、
大きな決断や、勢いのある一歩のことではありません。

たとえば、
以前なら流していた話に、
少し耳を留めてみること。

すぐに引き受けていた役割に、
「少し考えさせてください」と言ってみること。

気になっていたことを、
あとで調べてみる、
という小さな行動。

どれも、人生を一気に変えるものではありません。

それは

どこに立ち、何に応答するかを選び始めている

という点で、確かな踏み出しです。

計画どおりには進まない現実の中で

ここで重なってくるのが、
ハンセンの理論です。

理論家ハンセンが注目したのは、
人のキャリアが、
「必ずしも計画どおりに進むわけではない」という現実でした。

計画が通用しない世界では、
「正しい選択肢をあらかじめ決める」ことよりも、
起きた出来事に、
どう向き合い、どう応答するかが問われます。

重要なのは、
偶然をコントロールすることではありません。
「偶然に応答できる構え」を持てているかどうかです。

再編集を始めたノゾミさんの立ち方も、
この視点に近づいています。

以前なら聞き流していた話に、
ふと耳を留める。

以前なら距離を置いていた役割に、
ほんの少し関わってみる。

以前なら即断していたことを、
いったん保留してみる。

これらは、
計画を変更した結果ではありません。

「何が起きるか分からない現実の中で、自分は、どこに応答するのか」

という問いが、
日常の判断に入り始めた結果です。

サビカスとハンセンを重ねてみると

サビカスとハンセンの理論を重ねてみると、
ノゾミさんの変化が、
より立体的に見えてきます。

サビカスが示したのは、
人は人生を、
出来事の集積としてではなく、
「物語として意味づけ直す存在」という視点でした。

ノゾミさんは、
自分の人生をどう語ってきたのか、
そして、これからどう語り直そうとしているのか。
その語り方に、少しずつ変化を加え始めています。

そして、ハンセンが示したのは、
そうした内側の変化が、
外の世界との関わり方を
「どのように変えていくのか」という視点です。

再編集された物語は、
計画にしがみつくのではなく、
偶然を拒むのでもありません。

何が起きるか分からない現実の中で、
起きてしまった出来事に、
自分なりに応答できる。

そのための「構え」を、
少しずつ育てていく。

それが、再編集がもたらす変化なのです。

編集後記|今週の視点

再編集は、
すぐに大きな決断を生むわけではありません。

それは、

これまで「当たり前」に引き受けてきた役割の中で、
いまも続けたいものと、
手放してよいものは何かを見分け直すこと。

すぐに答えを出さなくてもいい領域を、
あえて踏み出さずにおくこと。

そして、思いがけず届いた話や出会いの中で、
「少し関わってみたい」と感じたものに、
小さく応答してみること。

そうした一つひとつに、
これまでとは違う納得感が生まれてきます。

ノゾミさんの現在地は、
「答えを出した場所」ではありません。

計画どおりには進まない現実の中で、
自分の足で立ち止まり、
起きていることに応答できる場所に、
確かに立っています。

Session4へ

次週のSession 4(最終回)では、
ノゾミさんの物語をいったん手放し、
読者である私たち自身の人生へと視点を移します。

あなたの人生で、
いま、どんな場面に、
小さな引っかかりがありますか。

それは、
「変えなければならないこと」でしょうか。

それとも、
まだ名前のついていない違和感でしょうか。

転機は、
決して探しに行くものではありません。

意味づけや、
関わり方の配置を見直したとき、
気づけばすでに、
その入口に立っていることがあります。

Session 4(最終回)では、
あなた自身の人生の中で、
いま、どこを再編集できそうかを、
一緒に探っていきます。

この記事を書いた人

May 2022~

HCC Japan LLC

CEO

April 2023~

Waseda University in School of Human Sciences (e-school)

Human Informatics and Cognitive Sciences

March 1996

Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry

April 1996〜March 2022

Eli Lilly Japan K.K. 

Sales & Marketing
Sales Manager
Sales Operator

October 2023~February 2025

Waseda University Senior High School

Teaching Assistant (Information Technology)

April 2025~ July 2025

Waseda University School of Human Sciences

Teaching Assistant (Collaborative Learning and the Learning Sciences)

Certified
National Licensed Career Consultant, 25072525
Medical Management Specialist, Third Grade, 31310119010282

会社概要
-COMPANY PROFILE-

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