キャリア理論12|ハンセンの理論.5
キャリアに
アイディアを
働くためのアイテム
- 1. キャリアに アイディアを
- 2. キャリア理論12|ハンセンの理論.5(統合的人生設計(ILP))
- 2.1. はじめに:ILPは「人生を作り替える計画」ではない
- 2.2. まずは「人生の4つのL」を眺める
- 2.2.1. Learning(学び)
- 2.2.2. Labor(働く)
- 2.2.3. Love(愛し・支え合う)
- 2.2.4. Leisure(余暇・休息)
- 2.3. ILP実践の核心は「一針だけ」
- 2.3.1. Learning(学び)
- 2.3.2. Labor(働く)
- 2.3.3. Love(愛し・支え合う)
- 2.3.4. Leisure(余暇・休息)
- 2.4. うまくいかなくていい
- 2.5. 月に一度だけの「人生キルト点検」
- 2.6. ILPは「人生後半」のためにもある
- 2.7. Take-Home Message
- 3. この記事を書いた人
- 4. 会社概要 -COMPANY PROFILE-
- 5. いらすと すてーしょん
「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。
挑戦し続ける力
自分だけの価値観で、豊かな人生をデザインする。
もっと自分らしく生きたい!そう思える社会、そしてより多くの人々が自分自身の人生と向き合い、より豊かな人生を送るきっかけつくりをHCCジャパンはお手伝いします。

キャリア理論12|ハンセンの理論.5(統合的人生設計(ILP))
はじめに:ILPは「人生を作り替える計画」ではない
ここまで、私たちは
L・サニー・ハンセンが提唱した
統合的人生設計(Integrated Life Planning:ILP) の世界をたどってきました。
- 人生は「仕事」だけでは語れないこと
- 転機は、人生のキルトが動く合図であること
- 役割は対立から調和へ編み直せること
- その調和は、社会や世界へひらかれていくこと
理論を追いながら、
「なるほど」と共感をいただいた方も多いかもしれません。
そして同時に、
こんな問いが浮かんできたのではないでしょうか。
「考え方は分かった。
では、私は明日から何をすればいいのだろう?」
本日の、ハンセンの理論.5では、その問いに答えていきます。
ただし、その前に、
確認しておきたい大切な前提があります。
ILPは、人生を一気に変える 大計画 ではない。
統合とは、
理想の人生を完成させることでも、
完璧な設計図を描くことでもありません。
ハンセンが伝えたかったのは、
人生は、何度でも編み直してよい。
しかも、それは小さな一針から始められる。
という考え方です。
統合とは、
完成形を一度でつくることではなく、
気づき、試し、整え直すことを繰り返していく姿勢 そのものです。
今回は、
人生を大きく変えるための章ではありません。
今日の生活の中で、ほんの少しだけ編み方を変えてみる。
そんな、やさしい実践編をお届けします。
まずは「人生の4つのL」を眺める
ILPの実践で、最初にやることは
驚くほど シンプル です。
評価せず、正解を出そうとせず、
ただ「今の配置」を眺めること。
人生の4つのLを、短い言葉で書き出してみてください。
紙でも、スマホのメモでも構いません。
Learning(学び)
- 最近、学びを感じたことはありますか?
- 「少し気になっているけれど、後回しにしていること」はありませんか?
Labor(働く)
- 今の働き方で、いちばんエネルギーを使っていることは何でしょう?
- この働き方は、「今の自分」に合っていると感じますか?
Love(愛し・支え合う)
- 最近、つながりを感じた人や出来事はありますか?
- 支える側と、支えられる側。どちらかに偏りすぎていないでしょうか?
Leisure(余暇・休息)
- 完全な休息がとれている時間はありますか?
- 「休んでいるのに疲れが取れない」と感じることはありませんか?
点数をつける必要はありません。
「足りない」「できていない」と評価する必要もありません。
大切なのは、ただ一つ。
今の人生が、
どんな配置になっているかを 知る こと。
それだけで、ILPはすでに始まっています。
ILP実践の核心は「一針だけ」
次のステップは、
たった 一つ です。
4つのLの中から、
「一針だけ動かせそうなところ」を選ぶこと。
ILPの実践で大切なのは、
何かを大きく変えようとしないこと。
ここで、あらためて確認しておきましょう。
- 全体を整えようとしないこと
- 理想の人生像を作ろうとしないこと
- 続けることを、最初から目標にしないこと
ILPは、
「正解の人生」に近づくための方法ではありません。
今の人生に、そっと一針入れてみる。
それだけです。
たとえば、こんな「一針」があります。
Learning(学び)
- 週に10分だけ、本や記事を開く
Labor(働く)
- やらなくてもいい仕事を、1つ手放す
Love(愛し・支え合う)
- 月に1回、誰かに「元気?」と連絡する
Leisure(余暇・休息)
- 寝る前に5分、何もしない時間をつくる
どれも、人生を変える決断ではありません。
明日から、あるいは今日からできること
です。
ILPとは、
「全部を縫い直す」ことではなく、
「一か所、そっと針を入れてみる」こと。
それで十分です。
一針入れてみて、
違和感があれば、また位置を変えればいい。
小さく動かし、
小さく確かめ、
小さく整え直す。
それが、
統合的人生設計(ILP)の実践の核心です。
うまくいかなくていい
実践してみると、
きっと、こんなことが起こります。
- 忘れてしまった
- 続かなかった
- やってみたけれど、しっくりこなかった
ここでやめてしまう必要はありません。
ハンセンの視点では、
これらは まったく問題のない出来事 です。
うまくいかなかった=失敗
ではなく、
「今の配置には合わなかった」という大切な情報。
統合的人生設計(ILP)は、
成功や達成を積み重ねる方法ではありません。
- 試してみる
- 違和感に気づく
- 配置を少し調整する
この循環自体が
「統合(Integration)」 なのです。
合わなかった経験も、
続かなかった試みも
人生のキルトを、
より深く理解するための一部
になります。
ILPとは、
「うまくやる」ための理論ではありません。
人生と対話しながら、
何度でも編み直してよい、
と自分に許す理論。
それこそが、
統合的人生設計(ILP)の
欠かすことのできない一部 なのです。
月に一度だけの「人生キルト点検」
ILPを実践として続けるために、
必要なのは 毎日の努力 ではありません。
むしろハンセンが大切にしたのは、
ときどき立ち止まり、
人生の配置を静かに眺め直す時間を持つこと。
そのためにおすすめなのが、
月に一度だけの「人生キルト点検」です。
ここでいう点検とは、
- 目標を達成できたか
- 予定どおり進んでいるか
- もっと頑張るべきか
を確認することではありません。
ILPにおける点検は、
管理でも評価でもなく、対話 です。
自分の人生に、そっと問いかけてみる時間。
それだけで十分なのです。
この点検で、
「こうあるべき」という答えを出す必要はありません。
- 変わらなかった月があってもいい
- 何も動かさなかった月があってもいい
- ただ気づいただけの月があってもいい
ILPは、
人生を前に進める理論ではなく、
人生と対話し続けるための視点
だからです。
月に一度、
自分の人生のキルトを眺める。
それだけで、
調和は少しずつ保たれていきます。
無理に前へ進まなくても、
無理に変えなくても、
呼吸するように、
配置を確かめ、整え直す。
それが、
統合的人生設計(ILP)の続け方です。
ILPは「人生後半」のためにもある
ILPは、
若い人のキャリア計画のためだけの理論ではありません。
むしろハンセンは、
人生後半の転機にこそ、
統合的人生設計が力を発揮する と考えていました。
たとえば
- 定年が視野に入り始めたとき
- 子育てや介護といった役割が変化したとき
- 忙しさが一段落し、「これから」を考え始めたとき
こうした節目では、
「次に何を目指すか」「何を達成するか」よりも、
「どんな編み方で、これからを生きていくのか」
が、静かに問われ始めます。
人生後半の転機は、
何かを“始めなければならない”局面ではありません。
それまで無意識に成立していた配置が、
少しずつ合わなくなってくる。
そんな 静かな違和感 から始まることが多いのです。
だからこそ、
ハンセンが示した統合的人生設計は、
人生を「終わらせる準備」のための理論ではなく、
生き方を「編み直し続けてよい」という許可を与える理論
でした。
これまでの配置を否定する必要はありません。
一気に変える必要もありません。
これまでの人生を尊重したまま、
今の自分に合う編み方へ、少しずつ調整していく。
その姿勢こそが、
統合的人生設計(Integrated Life Planning)の本質なのです。
Take-Home Message
統合は、小さな実践から始まる
- ILPは完璧な人生設計ではない
- 4つのLを見て、一針だけ動かせばいい
- うまくいかなくても、それは統合の一部
- 編み直し続ける姿勢そのものが、善き人生へとつながっていく
人生のキルトを編む手は、
いつでもあなた自身の中にあります。
大きく変えなくていい。
正解を決めなくていい。
今日の一針が、次の模様の入口になります。
ハンセンが示した統合的人生設計(Integrated Life Planning:ILP)は、キャリアを「仕事の選択」としてではなく、「人生全体の配置」として捉え直す理論です。学び・働くこと・愛し支え合うこと・余暇といった複数の役割は、切り離されるものでも、どれか一つに集約されるものでもなく、人生の状況に応じて編み直されながら調和へと向かっていきます。
その調和は、個人の生きやすさで完結するものではありません。やがて他者や社会、世界へとひらかれ、「善き人生(Good Life)とは何か」という問いへとつながっていきます。また、ILPの実践は大きな人生計画ではなく、今日からの「一針」を重ねていく営みです。編み直し続ける姿勢そのものが、人生を生き続ける力になります。
では、この統合的人生設計を、人生後半の転機に立つ一人の人の物語として読み解くと、どのような姿が見えてくるのでしょうか。
次回は、57歳のノゾミさんの人生を取り上げ、「転機とキャリア v2」を描いていきます。サビカスの理論から人生の 物語 を、ハンセンの理論から人生全体の 配置 を読み解きながら、理論が現実の人生の中でどのように息づくのかを、一緒に見ていきましょう。

この記事を書いた人
HCC Japan LLC
CEO
Waseda University in School of Human Sciences (e-school)
Human Informatics and Cognitive Sciences
Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry
Eli Lilly Japan K.K.
Sales & Marketing
Sales Manager
Sales Operator
Waseda University Senior High School
Teaching Assistant (Information Technology)
Waseda University School of Human Sciences
Teaching Assistant (Collaborative Learning and the Learning Sciences)
Certified
National Licensed Career Consultant, 25072525
Medical Management Specialist, Third Grade, 31310119010282
会社概要
-COMPANY PROFILE-
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