キャリア理論20|波の乗りこなし編

キャリアに
アイディアを

働くためのアイテム

働くためのアイディアって?

「働くためのアイテム」を探究することで、変化の激しい社会の中で、私たち一人ひとりが、主体的に自身の希望や適性、そして能力を生涯にわたって発揮できるます。私たちの未来をより豊かにするために、キャリアにアイディアというエッセンスを加え、働くためのアイテムを一緒に探っていきましょう。

挑戦し続ける力

自分だけの価値観で、豊かな人生をデザインする。

もっと自分らしく生きたい!そう思える社会、そしてより多くの人々が自分自身の人生と向き合い、より豊かな人生を送るきっかけつくりをHCCジャパンはお手伝いします。

総括シリーズ:型にはまらないための、キャリア理論の活かし方

【波の乗りこなし編】タナカさんと学ぶ、不本意な転機を脱皮に変える知恵

「型にはまらないための、キャリア理論の活かし方」をテーマにお届けしている全5回の総括シリーズ。第3弾のテーマは「波の乗りこなし編」です。

第1弾で「自分を知る土台」を固め、第2弾で「人生の多様な役割」へと視野を広げた私たちが、次に向き合うのは、生きていく上で避けては通れない「人生の嵐(予期せぬ転機)」です。

突然の異動によってアイデンティティの危機に瀕した「タナカさん」のドラマを思い出しながら、不本意な状況を人生のしなやかな「脱皮」へと変える3つの知恵を編み直していきましょう。

なぜ、いま「波の乗りこなし方」を知るべきなのか?

どれだけ完璧なキャリアプランを立てていても、組織の都合による突然の異動や転勤、プロジェクトの中止、あるいは予期せぬライフイベントなど、私たちの前には「不本意な波」が突如として現れます。

多くの人が、こうした望まない変化に直面したとき、「なぜ自分が」「前の方が良かった」と、過去にしがみついたり、環境を呪ったりして、深い霧の中に迷い込んでしまいます。

しかし、キャリアにおける本当の強さとは、波を完全に回避することではなく、「来た波にどう乗り直すか」という復元力(レジリエンス)にあります。

変化の衝撃をただのダメージで終わらせるか、あるいは自分を一回り大きく脱皮させるチャンスに変えられるか。

その分岐点が、ここから振り返る「転機の乗りこなし方」にあるのです。

ここでの理論のそれぞれの要約

予期せぬ変化という荒波を乗りこなすサバイバルキットとして、連載の中盤では3つの転機理論を学びました。

それぞれの核心をシンプルに振り返ります。

ブリッジズの理論

キャリア理論
キャリア理論07|ブリッジズの理論.1

転機とは「何かが始まること」ではなく、まず「何かが終わること(終焉)」から始まると説いた理論。

古いアイデンティティを手放す「第1段階:終わり」、何者でもない自分に耐える「第2段階:ニュートラル・ゾーン(中間の霧の時期)」を経て、ようやく「第3段階:新しい始まり」にたどり着くという、心のプロセスを可視化しました。

ニコルソンの理論

キャリア理論
キャリア理論08|ニコルソンの理論.1

転機に伴う行動と心理の変化を、①準備、②遭遇、③適応、④安定化、という4つのサイクルで捉えた理論。

特に新しい環境に直面した「遭遇」の時期には、誰しもが拒絶や過剰適応を起こしやすいことを示し、次の「適応」へ向かうステップを論理的に整理しました。

シュロスバーグの理論

キャリア理論
キャリア理論09|シュロスバーグの理論.1

転機に直面した際、自分の手持ちの資源を点検するためのフレームワーク。

転機そのものの状況(Situation)、
自分自身の特性(Self)、
周囲の支援(Support)、
乗り越えるための戦略(Strategies)という「4つのS」を客観的に整理することで、現状を打開する具体的な一手が見えてくると説きました。

型にはまらない理論の活かし方

これらの理論を、「今自分は第2段階にいるはずなのに、前を向けないからダメだ」「4つのSのサポートが足りないから詰んでいる」といった、現状を諦めるための言い訳に使ってはいけません。

本来の活かし方は、

「感情の濁流に溺れそうな自分を一歩引き、現在地を把握してサバイバルするためのコンパス(羅針盤)」として使うことにあります。

では、それぞれの理論の活かし方です。

キャリア理論
キャリア理論07|ブリッジズの理論.1

ブリッジズを活かす: 不本意な異動の後、どうしてもやる気が出ない時、自分を責めるのをやめましょう。

「ああ、今の私は『古い自分』を喪失して、ニュートラル・ゾーン(霧の中)で心が必死に次の準備をしている真っ最中なんだな」と理解することで、焦らずにエネルギーの回復を待つことができます。

キャリア理論
キャリア理論08|ニコルソンの理論.1

ニコルソンを活かす: 新しい部署や環境に馴染めず、空回りしている時に使います。

「いま自分はサイクルの中の『遭遇』の嵐の中にいるだけ。

ここを乗り越えれば、次は自分と仕事のやり方をすり合わせる『適応』のフェーズが来る」と先を見通すことで、目前のパニックを鎮めることができます。

キャリア理論
キャリア理論09|シュロスバーグの理論.1

シュロスバーグを活かす: 「もうどうしようもない」と絶望した時こそ、白い紙に「4つのS」を書き出してください。

状況(S)は変えられなくても、社外の友人という支援(S)に愚痴を言う、あるいは「とりあえず3ヶ月だけ様子を見る」という戦略(S)をとるなど、自分がコントロールできるカードが必ず残されていることに気づけます。

Take Home Message

予期せぬ嵐は、あなたを壊すために吹くのではありません。

それは、古くなったこれまでの殻を破り、
新しいあなたへと進むための「脱皮のサイン」です。

「霧の中で立ち止まる時間も、変化に戸惑う心の痛みも、すべてが次のあなたを創る大切なプロセス。」

手持ちの資源(4つのS)をそっと確認したら、
焦らず、あなたのペースで、新しい始まりの扉を叩いてみましょう。

次回予告【意味の紡ぎ出し編】

不本意な波を乗りこなし、たくましさを手に入れた私たちが、総括シリーズの第4弾で向かうのは、「不確実な未来との付き合い方」です。

次回の総括第4弾は、「意味の紡ぎ出し編」をお届けします。

やりたいことが分からず、偶然の波に流されていた「ノゾミさん」の物語とともに、クランボルツの「計画された偶発性(プランド・ハプンスタンス)」、サビカスの「キャリア・コンストラクション(ナラティブ)」、そしてハンゼンの「統合的ライフ・プランニング(ILP)」を一気におさらいします。

「これといったキャリアプランがなくて焦る」「自分のこれまでの経験に一貫性がなくて自信が持てない」。

そんなあなたに、偶然を最高のチャンスに変え、バラバラだった過去の経験を「あなただけの美しい物語」へと再編集(リライト)する知恵をお届けします。

次週もどうぞお楽しみに!

この記事を書いた人

May 2022~

HCC Japan LLC

CEO

April 2023~

Waseda University in School of Human Sciences (e-school)

Human Informatics and Cognitive Sciences

March 1996

Tokyo University Of Agriculture in Faculty of Bioindustry

April 1996〜March 2022

Eli Lilly Japan K.K. 

Sales & Marketing
Sales Manager
Sales Operator

October 2023~February 2025

Waseda University Senior High School

Teaching Assistant (Information Technology)

April 2025~ July 2025

Waseda University School of Human Sciences

Teaching Assistant (Collaborative Learning and the Learning Sciences)

Certified
National Licensed Career Consultant, 25072525
Medical Management Specialist, Third Grade, 31310119010282

会社概要
-COMPANY PROFILE-

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